政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)では2010年5
月、新たな国民主権の社会を確立するための3つの柱、「国民本位の電子行政の
実現」,「地域の絆の再生」,「新市場の創出と国際展開」を提示しています。
このうち、私たちがとくに注目したのが、「どこでもMY病院」構想です。「地域
の絆の再生」における取り組みとして,医療分野の施策が掲げられており,「ど
こでもMY病院」構想の実現は、シームレスな地域連携医療の実現,レセプト情報
などの活用による医療の効率化などとともに、この中に位置づけられています。
ちょうど同じころ、千葉市では市医師会や市立病院を中心に「患者情報は患者の
もの」という原則を実現するためのIT技術を用いた取り組みを中心に据えて、今
年度の総務省のICT利活用広域連携事業を提案しようとしておりました。
2010年4月の診療報酬改定で、「地域連携診療計画退院計画加算」が新設される
など、病病連携、病診連携だけではなく、医療と介護の連携も進みつつありま
す。これらにはICTの利活用が不可欠なはずです。
このような中、医療構想・千葉では、心ある医療者・IT技術者・自治体関係者と
一緒に、第一回「どこでもMYカルテ研究会」を開催することとなりました。多く
の医療機関を受診することになる患者さんの医療情報の管理保持はますます大切
になる時代になりました。「どこでもMYカルテ」はこれを支える基盤を提供する
ことになるでしょう。
メインゲストは内閣官房IT戦略室 医療担当「どこでもMY病院」構想の野口参事
官です。また千葉市医師会IT担当副会長、千葉市立青葉病院や千葉市立海浜病
院の院長やIT担当者も参加の予定です。みなさま、是非ご参集ください。
この研究会は、上記の内容なのですが、手短に言うと、「複数の医療機関や検査
機関を受診するようになっても、どこでもいつでも自分の医療情報を連続的に持
つことができるIT基盤を作ろう」という研究会です。
皆さん是非ご参加ください。